◇立命館大学の学園祭は、動員数西日本一の規模を誇ります。
 課外自主活動の成果発表、いわば学生文化を発露する結節点として、11月第2週の土・日(びわこくさつキャンパス)、第3週の土・日(衣笠キャンパス)で行われます。

 当日を挟んで、11月いっぱいは「学園祭期間」となり、数々の企画が用意されています。

 GSPでも、学園祭という開かれた場を活かすために、数々の企画に挑戦してきました。左のメニューから、過去の特設ページをご覧頂けます。

 GSPの「レインボーパレード」は、第1回から「マイノリティ性」にこだわらず、身近な視点からアピールできるパレードという方針を打ち出してきました。これは、従来の「パレード」のイメージを打開し、より広範な参加者を発掘/獲得するためのものです。2004年の交流会で出た「セクシュアリティに関するサークルに加わったりすると、それが自動的にカムアウト(自分の性的指向を明らかにすること)になってしまう」という意見も示唆するように、レインボーパレードに対する一般的な捉え方はやはり「セクシュアルマイノリティの集まり」というものが多く、「マジョリティ」との分断を感じさせます。
 もちろん、「セクシュアルマイノリティ」であることにプライドを持ってパレードに参加(カミングアウト)することは大変意義深いことですが、理解や共生の観点が根づいた社会はそれのみで実現するものではなく、広範な対象にジェンダー/セクシュアリティに関する認知をはたらきかける必要があります。加えて「ジェンダー等にまつわる運動に参加する=マイノリティー性」というイメージは、本来は誰しもに関わるジェンダー/セクシュアリティの問題が、ある層のみに限定された問題として解釈される恐れも孕んでいます。
 2005年、GSPは1000人を超える立命館大学の学生に「ジェンダー/セクシュアリティに関する意識調査」を実施しました。その結果、「ジェンダーバイアス(性に関する固定観念)に基づく不快な発言をされたことがあるか」という設問に、大変多くの回答が寄せられました。中でも「大学進学のとき、女に学問はいらないと言われた」「男なんだから自分の考えていることくらいハッキリ言えと責められた」などの回答は頻出しており、根深いジェンダーの存在を感じさせます。またその際の心情を質問したところ、「とても腹が立った」「大きなお世話だ」「女とか男とか関係ない」というものから、「適当にかわせばいい」「聞き流せばいい」というものまで様々な回答が返ってきました。また、「セクハラを受けたことがあるか」「DVの事例を見聞きしたことがあるか」などの設問にも、それぞれ多数の報告が寄せられています。
 このレインボーパレードでは、私たちを取り巻くジェンダー/セクシュアリティの課題を捉え直し、それらの疑問や不安を口に出すことを呼びかけたいと思います。「当たり前のことだから」「既定のことだから」と思考を停止するのではなく、「問題を問題として」認識する作業は、あらゆる抑圧に対抗する第一歩となるでしょう。

◇GSPの学園祭企画は、数々の新聞でも報道されてきました。

2004年


2005年


2006年


2007年


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